Googleの瞑想法って何?SIY「サーチ・インサイド・ユアセルフ」とは?【本・書籍紹介】

2019年6月14日

search inside yourselfこの記事は、グーグルで開発された瞑想プログラム『SIY(サーチインサイドユアセルフ)』の内容を要約したものです。

チャディー・メン・タン氏による同名の書籍(英治出版)の内容を参照しています。

ポイント
  • 本の概要やグーグルの瞑想法について知りたい方にオススメ。
  • 3000字程度にまとめました。

どんな本なの?

・元Googleエンジニアのチャディー・メン・タンによる著作(邦訳版は2016年刊行:原書は2014年)。
・メンによってGoogle社内向けに開発された研修プログラムSIYを、瞑想法として一般に公開した本。
・SIYとはマインドフルネスをベースにしたEQ(情動的知能)のカリキュラムであり、それを瞑想法として紹介したもの。

★そもそもマインドフルネスって何?という方はこちら↓

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サーチ・インサイド・ユアセルフ

 

※要約についての注意点

・常体・敬体は本文に従っています。
・各見出しのタイトルは、読みやすさのため独自のものを設定しています。
・情動知能(Emotional Intelligence)は、本書の指定に従い、EQと表記します。
・本書中で用いられている『情動』という言葉は、感情という意味で理解してよいと思います。
・可能な限り本文と同じ語を用いて要約しています。

イントロダクション(序文)

世界一幸せな人とはどんな人だろう?それはチベットの衣をまとったフランス人のように見えるだろう。その人の名はマチウ・リカール。1972年に分子遺伝学の博士号をとった後、チベット仏教僧になることにした。

彼の左右前頭前野をスキャンすると前代未聞の測定値が得られ、彼は一躍「世界一幸せな人」と呼ばれるようになった(リーカルには不本意だったようだが)。ともかく、そのような素晴らしい心を育むにはどうすればよいだろう?瞑想を人生や仕事に生かせないのだろうか?

私(メン)は、GoogleのCEOや禅師、スタンフォードの科学者に加え、EQの元祖・ダニエル・ゴールマンに協力を仰ぎ、マインドフルネスに基づくEQ(情動的知能)のカリキュラムSIYを創り上げた。これがあなたの人生に幸福をもたらし、世界平和に貢献するものになればと願う。

そもそもEQとは何か?(p.38~)

EQの最善の定義は、サロベイとメイヤーによる『自分自身と他人気持ちや情動をモニターし、見分け、その情報を使って自分の思考や行動を導く能力』というものだ。さらにそれを社会に浸透させたのが、ダニエル・ゴールマン(1946~:科学ジャーナリスト)だった。

ゴールマンのメッセージの最も重要な点は情動的能力は練習の積み重ねで意識的に獲得できるというもので、EQを5つの領域に分類した。つまり、「自己認識」「自己統制」「モチベーション」「共感」「社会的技能」だ。

EQを高めることによるメリットは3つある。1つは優れた職務遂行能力(達成欲、影響力、分析力、自信など)が手に入ること。もう一つは抜群のリーダーシップ。そして、もっとも重要なのが、自分自身の持続可能な幸せのおぜん立てをしてくれるというところだろう。

マインドフルネスをベースにEQを高める(p.49~)

EQを高めるため、手始めに何をやればよいのだろう?それが注意力を高めることだ。自分の情動を客観的に眺める能力、言い換えれば、情動と同化するのではなく、ひたすら情動を明瞭に眺める能力だ。この注意力の特質を鍛える方法が、「マインドフルネス瞑想法」だ。

ジョンカバットジン(科学者)がMBSR(ストレス低減法)を提唱し、またティク・ナット・ハン(禅僧)も瞑想法を広めているわけだが、このマインドフルネス(=注意・気づき)が得意な人は、脳における前頭前野の活動が増えていて、情動管理が得意であることがわかっている。

私たちもまた、このマインドフルネスを使って注意力を鍛えていく。情動は、心に注意するよりも体に注意したほうが解像度の高い知覚※が得られる。たった2分間静かに座っているだけでマインドフルネスは体験できるものだ。小さな子どもからエンジニアまで、誰でもだ。

※解像度の高い知覚とは?
情動が沸き上がってくる瞬間を眺めたり、増減する微妙な変化を知覚できること。また、情動が消えてなくなる瞬間を見守ることができるなど、情動の細部まで明晰に認識できることを指します(本書p.54)。

瞑想がたどるプロセス(p.70~)

瞑想には謎めいたところは少しもない。単なる心のトレーニングだ。最古仏典で使われるパーリ語において、瞑想はバーヴァナー(培う)という言葉が充てられる。ここで私(メン)たちが関心を持っているのは、EQを伸ばすという目的でデザインされたマインドフルネス瞑想だ。

瞑想プロセスは意図するところから始まる。マインドフルネス(気づき)の状態でいたいと望む理由を、その意図を生み出す。ストレスを減らすことでも、健やかさを増すことでも、楽しみと実利のためでも、世界平和のためでも構わない。同じ意図を何度も生み出せば、いずれそれは習慣化される。

そして、呼吸に意識を向ける。練習していない人は数秒で気が散るだろう。ここでは注意を回復して再び呼吸に意識を向けなおしていく。つまり、意図を生み出す⇒呼吸に注意を向ける⇒気が散る⇒自分の意図を思い起こす⇒注意を戻す、といったプロセスを繰り返していく。

瞑想の姿勢(p.74~)

姿勢は行住坐臥、どれでもいい。だが、もっとも効果的な方法として、伝統的な床に座った姿勢・昆盧七支坐法(びるしちしざほう)というものがあるが、手短に言うと次の7点になる。

1)「矢のように」背筋をまっすぐ伸ばし、2)「蓮華座」に脚を組み、3)肩の力を抜き「ハゲワシのように」高く、引き気味にし、4)あごは「鉄のフックのように」心持ち引き、5)目は閉じるか、虚空を見つめ、6)舌は口蓋に付け、7)口はわずかに開き、歯は噛み締めない

たいていの現代人には最初からこれは難しいので、背もたれのついた椅子やソファから始めてもかまわない。

瞑想の方法(p.82~)

楽な姿勢で座ります。リラックスして、隙がない状態で(人それぞれ)になれる姿勢をとり、堂々とした山のように座りたければ(ひとそれぞれですが)それもかまいません。

ゆっくり3回深呼吸し、つづいて自然な呼吸に移します。とても穏やかな注意を呼吸に向け、鼻か、お腹か、呼吸するからだ全体のどれかに注意を向けてください。吸気と呼気の間(ま)も意識しましょう。

感覚や考えや音によっていつ気が散っても、それをみとめ、経験し、優しくそれを放してあげましょう。お望みなら、喜ばしい内面の平穏が沸き起こるよう促して、この瞑想を終わりにしましょう。息を吸い、「私は穏やかです」。息を吐き、そして微笑みます。お疲れさまでした。

※瞑想の時間と手順について
本書は、あまり事細かにやり方を定めておらず「ひとそれぞれ」といったスタンスですので、自分のやりやすいようにやってみてください。

長さについては、メンさんは「2分でいい」とも「10分程度続けよう」とも言っていますので、自分で時間を設定しましょう。ざっくりです。

その他のエクササイズについて(p.92~)

歩く瞑想(足の上げ下げなどに心の中でラベリングする)、マインドフル・リスニング(会話中、話を聞くことに注意を注ぐ)、ジャーナリング(二分以内に自分を愉快にすること、自分の短所などを書き出す)、シベリア北鉄道(ネガティブな情動を思い出し、観察する)など。

情動という馬を乗りこなす(p.162~)

情動に振り回されてしまい、自分がその言いなりになってしまうように感じる。自己統制というものの根底にはつねに「選択」があり、衝動・情動的な行動から、マインドフルネスを経て「選択」することへ移れば、その能力をすべて発揮できるようになる。

自己統制を発揮するポイントとしては、痛みがない時を知る(痛みがないことを願っても、無くなったらとたん忘れがち。苦悩の不在を楽しむ)、怪物どもにエサをやらない(怒りについて考えるのをやめれば、燃料不足で怒りの怪物は消える)などがある。

また、情動を抑えたいという願いを捨て、それを放っておき、あるがままの姿を眺めること。そしてその怪物にエサをやらないことで、彼らは去って行くだろう。情動という怪物を打ち負かしたりするのでなく、好きなようにしてやること。そうすれば自由になれる。

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いかがだったでしょうか?

以上、『サーチ・インサイド・ユアセルフ』の要約記事でした!

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