ジョン・カバットジンに学ぶ!マインドフルネス瞑想の正しいやり方!【本・書籍紹介】

2019年6月14日

瞑想法

この記事ではジョン・カバットジンマインドフルネス瞑想法を解説しています!

瞑想と言えば"マインドフルネス"というぐらいの認知度があるのがマインドフルネス瞑想法

もともとはマサチューセッツ大学のカバットジン氏によって開発されたストレス低減プログラム(MBSR)に由来する瞑想法で、日本の禅宗(禅)に根差して作られたもの。

マインドフルネス関係の本がたくさん出回っていて「とりあえずどれを読めばいいの?」と迷いがちですが、間違いなく第一人者のカバットジンの著作がオススメです。

そこで今回は、マインドフルネス瞑想法についてざっくり知るために誕生の背景・考え方・瞑想のやり方の3つの観点から取り上げていきます。

ジョン・カバットジンってだれ?

ジョン・カバットジン(1944~)
マサチューセッツ大学医学大学院教授、マインドフルネスセンターの創設所長。マインドフルネス瞑想を医療と社会に浸透させることに多大な貢献を行っている。(“ジョン・カバット・ジン" – Wikipediaより)

※本稿の内容について出典を明確にするためカバットジン(2007)『マインドフルネスストレス低減法』(北大路書房)を参照しています

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マインドフルネスな背景

カバットジン 本人

カバットジン氏 ≪出典:“Jon Kabat Zinn Me Me Me" YouTube.

瞑想法が生まれた経緯について見ておきましょう!

どういう経緯で生まれたの?

カバットジン氏創設のメディカル・センターで行われていたトレーニングプログラムを、独習でマスターできるように整えたのが「マインドフルネス瞑想法」です。初版本が刊行されたのは1990年ということですから、30年前ですね。

彼のセンターはあらゆる医療を受けたあとに、最後に訪れる場所だったのです。心臓病・がん・肺疾患・高血圧・頭痛などの医学的な問題を抱えた患者があふれ、数多くの心理的なトラブルをも抱えていました。

しかし患者たちはリラックスする方法やストレスに対処する方法を学んでいくうちに、肉体的・精神的な症状が和らぎ、より楽観的な見方や判断力を身に着けられるようになりました。その後多くの要望に応じて、マインドフルネス瞑想法の本が出版されます。

日本文化と禅の影響を受けた

ジョン・カバットジンは1960年代に学生であった頃、鈴木大拙から日本の禅を学び、鈴木俊隆の本に出会います。

これをきっかけに瞑想の精神を本格的に探求し始めたのだとか。さらに、曹洞宗開祖である道元禅師にも深く影響を受けるなど、日本の禅文化がこの瞑想法が生まれる契機となったのです。

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マインドフルネスな考え方って?

悲しむ子

“注意"や"気づき"を意味するマインドフルネスですが、カバットジンは次のように定義しました。

Operational definition of Mindfulness is awareness that arises through paying attention, on purpose, in the present moment, non-judgementally, and then I sometimes add, in the service of self-understanding and wisdom.

操作的定義として、マインドフルネスとは意図的に、この今という一瞬に、判断を加えず注意を払うことで生まれる気づきを指します。さらに、自己理解と分別に基づいて、と付け加えることもあります

出典:“Jon Kabat Zinn Me Me Me" YouTube.

この定義を参考にしながら、マインドフルネスとは何かを紐解いていきましょう。

今この瞬間を生きる

カバットジンは、今この瞬間に注意を向け続けるという瞑想を通して“瞬間の中で生きる"ことを強調します(p.29)。

私たちの心は、かなりの時間とエネルギーを費やして、思い出に浸ったり、起きたことにくよくよしています。落ち込んだり腹を立てたりと忙しく、今の自分を見失っているのが常なのです。彼はこれを自動操縦状態と呼びました(p.34)。

心の中を、不満足感や無意識が支配するようになると、おだやかさやリラックスした感じは味わえなくなります(p.41)。相互に矛盾する考えに悩まされ、勝手な思い込みで自滅的な行動に出ることも。これを防ぎ、癒すための方法が今に集中するマインドフルネスなのです。

全体性の発見と癒し

自分が何かの問題に直面すると、少し見てわかった気になり、習慣的なものの見方や判断の仕方で対処しがちになります。子どものようにあるがままを観察することもできず、また未経験なことには「やったことがない」「私には無理」と決めつけ、自分の能力を限定します。(p.283)

瞑想を通して、自分の固定的な考え方や先入観ではなく、あるがままの対象を観察できるようになると、“自分自身は完全であり、かつより大きな全体の一部である"ことをじかに体験でき、深い視野が開け"全体性"という別の観点から見ることができるようになります。(p.295)

そして全体性を体験し、一つひとつの瞬間を十分に生きられるようになると、自分の抱えている病気や問題を、あるいは人生をあるがままに受け入れられるようになり、苦しみから解放されて、心身のリラックスと癒しが始まるのです。(~p.304)

実践上の7つの態度

マインドフルネス瞑想の具体的な実践法をご紹介する前に、それに取り組むための7つの態度(p.55)をごく簡単にご紹介しておきます。どれをとっても一見陳腐なものばかりに見えますが、瞑想に裏打ちされたこの7つの態度の示唆は重いものです。ぜひ参考にしてください。

1.自分で評価を下さないこと(自動的に評価を下す習慣から抜けるということ。定義参照)、2.忍耐強いこと(焦りに振り回されず、今この一瞬に開かれていること)、3.初心を忘れないこと(知っているつもりではなく、あるがままで見ること)。

4.自分を信じること(瞑想の体験は、自分の観察によって確かめる)、5.むやみに努力しないこと(目標のための努力をしない)、6.受け入れること(あるがままに見る)、7.とらわれないこと(囚われている心の状態を観察することで"手放す"が得られる)。

瞑想の方法について

ただ呼吸に注意を向けることから、いわゆる本格的な瞑想法まで方法にはバリエーションがあります。

代表的なものを4つに大別して、ご紹介していきましょう。

“ふだんのトレーニング"

腹式(横隔膜)呼吸をいつでもどこでも行えるのがこちらの"ふだんのトレーニング"と呼ばれるもの。

一日のうち、何回か、呼吸に注意をむけます。息を吸ったり吐いたりするたびに腹部を空気が通過して、膨らんだり引っ込んだりするのを感じます。

注意を集中している間に、湧いてくる思いや感じがあっても、それに対して評価を下すことなく、その感情や思いを観察してください。感じ方や見方が変わったことも見落とさずに、ただ観察を続ける……それがふだんのトレーニングです。

“正式なトレーニング"

仰向けに寝るか、椅子に座るか、どちらか楽な姿勢を選びます。座る場合は、背筋をまっすぐに伸ばし、肩を落として、肩の力を抜いてください。目を閉じたほうがいいと思う人は閉じてください。

息を吸い込んだときは静かにふくらみ、息を吐いたときは引っ込むのを感じながら、腹部に注意を集中していきます。何か思いが沸き上がって、呼吸から注意がそれるたびに、それが何だったかを確認してから、再び腹部に注意を戻し、呼吸を感じましょう。

これを毎日都合のいい時間に15分ほど行ってください。

静座瞑想

これがもっとも中心的なトレーニングとして位置づけられています。椅子に座ってもかまいませんが、床に座ってやる場合はあぐらをかくか、"正座"の格好でお尻にクッションを敷いて座り続けられる姿勢をとります。

体の姿勢としては、背骨と首、骨を一直線にして垂直に保ち、肩から力を抜きます。手は楽にして、膝の上に置きます。もしくは親指の先が触れ合う程度にゆったりと左右の指を組んでもかまいません(法界定印かな?こんなかんじ→Google)。

これまで同様、じっと座って呼吸の観察を始めます。体の痛み、不快感であれ、心に湧き上がる思い(見た映画、誰かとの会話、仕事のこと、親や子供のこと、心配事)が出てきてもすべて公平に取り扱い、意識的にそれらをやり過ごしてやはり呼吸に意識を戻します。

取り組む場合は1日1回10分から始め、30分以上座っていられるようになるまで時間を少しずつ伸ばしていって下さい。

ボディー・スキャン

体の一部に注意を集中し、そこに本当に感じている感覚をさぐり、その中に自分の意識をとどめようとする方法です。それぞれの体の部位で数回呼吸をし、次の場所に注意を移すときには、前のことは心から消し去って、またそこに新しく感じていく、という手順。

まずは、仰向けになり、最初は左足の先から始め、ゆっくりと脚の付け根に注意を移動させます。移動に伴って生じる感覚と、呼吸にも注意を向けておきます。骨盤に達したら、今度は右足先から右足の付け根、さらに骨盤、胴体(腰~腹部~背中~胸)そして、肩に進んでください。

両手の指先から、また肩に向かって注意を移し、首、のど、顔、後頭部、頭頂部に到達したら、そこに穴が開いているイメージをして、そこから呼吸しているとイメージしてください。頭頂部と脚の指先から呼吸の空気が出入りしていると感じ、体全体で呼吸してみましょう。

まとめ

今回は、正しいマインドフルネス瞑想法についてご紹介しました。

300ページ超にわたる『マインドフルネスストレス低減法』の内容を4000字程度でまとめたため、細かいところまでは取り上げられなかった個所もあります。本書中ではヨーガ瞑想法や歩行瞑想法なども取り上げられていますが、今回は割愛しました。

瞑想法の取り組みのヴァリエーションはもちろん、クリニックを訪れた患者たちの具体的な癒しの体験というのも、見ていて非常に興味深く、励まされます。もし、関心があって本格的にやってみたい方はぜひ本書を手に取ってください。その価値は十二分にありますよ。

 

参考文献

ジョン・カバットジン(2007)『マインドフルネスストレス低減法』(春木豊訳)北大路書房.

“Jon Kabat Zinn Me Me Me" YouTube.

“ジョン・カバット・ジン" – Wikipedia.

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