【不食】不食のメリットって?”食べない人たち”の生き方を詳しく解説!【前編記事】

2020年4月19日

不食

1日一食未満の食生活で、健康に生きる不食(微食)

16世紀、コルナロというイタリアの貴族が超少食のライフスタイルを提案していたことは西洋では知られており、また最近の日本でも1日1食などの食習慣が広く知られるようになりました。

さらにここ10年ほどで不食という言葉が生み出され、少食どころか何も食べないで生きていくことを実践する人が増え始めているのをご存知でしょうか?

「食べないほうが健康になる」「食べないほうが幸せでいられる」……栄養学の常識を無視しながら今も元気に生きる人たちはいったい何者なのでしょう?

前編記事である今回は不食家とはどのような人たちなのか、不食にはどんなメリットがあるのかについてご紹介していきたいと思います(後編記事は最下部にリンクがあります!)。

※注意※
この記事では"不食"を肯定的に取り扱います。魅力的なライフスタイルではありますが、実践される場合は情報収集したうえで、安全に最大限配慮してください。

この記事では情報源を明確にするため『食べない人たち』(マキノ出版)のみを参照しています。

有名な不食家をざっくり紹介
・秋山佳胤(あきやま よしたね)…1969年生まれ。東京工業大学卒。弁護士。医学博士(代替医療)の資格も持つ。豪州のブレザリアンに感化されて不食家となる。

・森美智代(もり みちよ)…1962年生まれ。鍼灸院院長。短大卒業後、養護教諭になるも難病と診断され、甲田光雄医師のもと治療に専念し、不食に目覚める。

・山田鷹夫(やまだ たかお)…1951年生まれ。不食研究所代表。2004年に不食の概念を提唱した、不食界の第一人者。

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不食実践家は、どんな人たちか?

食べない人たち

何も食べないで生きていく――それを聞けば常識どころか自然の摂理からも外れた超人で、霞(かすみ)を食って生きる仙人のような存在を想像してしまいますね。

しかし、驚くことに不食実践者たちはふつうの人たち。それぞれの興味深いバックストーリーがありますから、一人ずつ見ていくことにしましょう。

「人は食べなくても生きていられる」ということが知識ではなく、体でわかっている人たちのことを不食の人と呼ぶのです。

『食べない人たち』p.143

秋山佳胤さんの場合

秋山さんはその昔、東京工業大学で数学とコンピュータを学ぶ学生でした。足をケガしたことをきっかけに司法試験に挑戦してみようと思った秋山さんは、その後5年半かけて猛勉強に取り組みます。

その勉強期間中に体調を整えるために始めた気功にすっかりはまり、科学とは異なる世界に興味と関心を覚えます。やがて弁護士として働きはじめたころ、19世紀に確立されたホメオパシー(自然治癒力を引き出す医療法)に関心を持ち、ロンドンへ研修に行った際にスピリチュアルな体験をします。

さらにオーストラリアのブレザリアン(≒不食家)のジャスムヒーンさんのワークショップに出向く機会を得て、2006年に7日間の不食を経験。秋山さんは不食の道に目覚めました。

彼は肉と乳製品を減らし、玄米菜食に切り替えて食事量を減らすなか、2008年までに完全な不食に到達したといいます。

森美智代さんの場合

森さんの場合、医師・甲田光雄氏との出会いが不食へのきっかけになりました。

甲田氏は多くの難病患者を救ったことで知られる医学界の異端的存在。おばに誘われて、学生時代に甲田氏の健康合宿に参加します。

5年後、奇しくも脊髄小脳変性症という難病に罹患してしまった森さん。若いころに発病した場合の余命は5~10年とされ、治療の困難な難病とされていました。さっそく甲田先生のところに行って相談しにいくと「治るよ」と言われ、断食療法を勧められたのでした。

当時、森さん自身も社会人であり養護教諭として働いていましたが、仕事の合間を縫って断食を開始。甲田先生の指導の下、断食明けには玄米菜食を食べる、そんな食習慣に切り替えていきます。

しかし断食中は体調が改善しても、食事を再開すると体調が悪化。3年間、断食と食事療法を進めても症状は変わらず、甲田氏も困り果てます。その後10年間で、食事量をさらに減らしたところ、体調が改善し、1996年には青汁一杯を飲むだけで生活するようになったといいます。

やがて難病を克服し、食べないことが森さんの新しいライフスタイルになったのでした。

山田鷹夫さんの場合

山田さんの不食実践は、2001年にネットで玄米を取り寄せたところから始まりました。1日1食を2~3年ほど続けた経験からか、突然食べることをやめみようという気になったそうです。

不食の実践を始めてから、甲田光雄先生(前出)のことを知り、文通を始めるようになります。甲田先生は2008年に亡くなってしまいますが、山田さんにとっては不食を初めて理解してくれた偉大な医師でした。

山田さんは様々な食事に関する実験を試しながら、1食未満の食事をとる「微食」を継続してきました。

彼の研究と不食のいきさつを書いた不食本『人は食べなくても生きられる』(三五館)は世間に衝撃を与えましたし、のちに俳優・榎木孝明さんの30日間の不食の試みにも影響を与えたようです。不食という概念を提唱した点でも山田さんの功績は大きいと言えます。

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不食による5つのメリット

愛のある食卓

ここまでは食べない人たちの存在について話してきましたが、そもそも食べないことのメリットは一体何なのか?

それを簡単に説明してみましょう。

病気が治癒し、健康が増進する可能性がある

森さんのように難病を克服し、かつてない健康を手に入れることができた例も存在します。『食べない人たち』の中では甲田光雄医師の著書の中に登場する片頭痛持ちのH夫人が、青汁いっぱいだけで生活する超少食(=不食)によって健康を取り戻したことも記されています。

長年付き合ってきた持病、どうしても治らないと言われた病気、体の不調などは不食によって改善する可能性は期待できるそうです。

肉体的に快活になり、20歳前後の体力が手に入る

山田さんや秋山さんは自他認める体力の持主。秋山さんは、不食にもかかわらずマチュピチュ山(標高3080m)の登頂に成功していますし、山田さんはスキー場頂上から54回滑ってみたり、ヒンズースクワットを2000回やったりと並外れています。

森さんにしても、ランニング経験もないのにいきなり桜並木を10km走って、甲田先生を驚かせたという話も。体力がなくなった、普段から元気がない、体調が悪くて生活にならない、そんな人にとって不食(もしくは少食)というのは興味深い選択肢になるかもしれません。

ハッキリとわかったのは、心と体が透明であれば食欲がわいてこないということ。……不食の人は澄んでいます。体もとても美しいです。不食を目指すと、二十歳の体に戻ります。

p.152 山田鷹夫さん

幸福感に満たされる

不食を進めていくと、空腹が快感であり、食べないほうが心も体もすっきりするハッピーな状態になります。

山田さんは不食は快楽とまでいい、この状態を「不食ハイ」と名付けました。体の中が空っぽになった状態が心地よく、幸福感や自由の感覚が味わえるようになります。

また、森さんも泉から清水が湧き続けるように24時間喜びを感じていられるそうですし、秋山さんは心身の心地よい感覚を追求し続けた結果、不食に至りました。このように、不食状態とはまさに最高に心身の状態であり、不調や倦怠に悩まされている人にとって垂涎の的でしょう。

「不食とはどんな状態か」ときかれると、私は次のように答えます。
「ずっと楽しんでいる状態です」
子供が楽しいことを一生懸命していると、食べることも寝ることも忘れて没頭することがあります。まさにその状態が不食なのです。

p.71 秋山佳胤さん

食費と時間がとにかく余る

食事には意外と時間的・金銭的なコストがかかります。自分の食費のすべてが浮くならそれも結構な金額になりますが、時間も例外ではありません。買い物、料理、後片付け、食事、食休み…それにかかるすべての時間が0になります。かなりの時間を節約できますよね。

それから「今夜何食べる?」「ん?なんでもいいよ」とかいうあの不毛な会話からも自由になれるし、「昼飯はコンビニにしようか、牛丼にしようか」というささいな悩みからも解放されます。食事に関する悩みがなくなるわけですね。

睡眠時間が短くなる

不食が板についてくると、睡眠時間が短くて済むようになるそうです。秋山さんの場合では、1日2時間眠るとよく寝た、と感じるんだとか。睡眠時間の大半が節約できるなら、さらに自分の関心ごとに多くの時間を費やせるように。しかも、いつも以上に元気に過ごせるわけですから、素晴らしいことですね。

 

前編のまとめ

いかがだったでしょうか。

この不食前編記事では不食家がどういう人であるのか、不食によってどんな恩恵があるのかについてお話ししました。

当ブログのメインコンテンツでは自分の願望を実現するための知識を提供しているわけですが、体と心の状態をハイパフォーマンスに維持することに非常に大きな関心があります。

食べずに生きるのは苦しみに満ちたものではなく、むしろ喜悦と幸福感の中に生きるスピリチュアルな生き方です。前編では紹介できませんでしたが、3人ともそれぞれスピリチュアルな視野を持ち、独自の考え方・感性をお持ちです。

次回の不食・後編記事では不食のコツ・デメリット・不食のスピリチュアリティについてご紹介していきたいと思います。

面白いな、と思ったらシェアしてくださいね!最後までお読みいただきありがとうございました。

参考文献・URL

秋山佳胤・森美智代・山田鷹夫(2014)『食べない人たち 「不食」が人を健康にする』マキノ出版

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