習慣化の新常識 ――「ばかばかしいほど小さいこと」【自己啓発】

読書

自己啓発としての習慣化はいつでもニーズがあるテーマだと思いますが、

近年になって「努力しないで習慣化する」ことが重要視されるようになってきました。

この記事ではいくつかの書籍を取り上げながら、

習慣化とはどういうモノか?
またその方法はどんなものか?

ついてざっくりご紹介してみたいと思います!

今回参考にする書籍

  • ジェームズ・クリアー『複利で伸びる1つの習慣』(パンローリング社)
  • スティーヴン・ガイズ『小さな習慣』(ダイヤモンド社)
  • 古川武士『30日で人生を変える「続ける」習慣』(日本実業出版社)
  • 岡田斗司夫『いつまでもデブと思うなよ』(株式会社ロケット)

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習慣化ノウハウの傾向とは?

近年の習慣化のノウハウは、

  • モチベーションに頼っても続かない
  • 意思で習慣化はできない

というのがセオリーになってきています。

これはいったいどういうことなのか?それぞれ見ていきましょう。

モチベーションは習慣化の役には立たない?

ジョギングを習慣化することを考えてみましょう。ジョギングを始めた最初はやる気たっぷりで、誰でも少なくとも2日か3日くらいは続けられるでしょう。

ですが走りたいというモチベーションは最初だけ、途中からだんだん面倒くさくなってきますし、足が痛い、雨が降っている、仕事で疲れてしんどい、そういうサボる口実をうっかり見つけてしまうとモチベーションの維持はほとんど不可能になってしまいます。

そもそもモチベーション(≒やる気)は気分にすぎず、波があって安定しません。こういう不安定なものに頼っていては習慣化は難しいよね、という考え方が最近は主流のようですね。

特にこれを強調するのが『小さな習慣』(スティーヴン・ガイズ著)で、

  • 行動することでモチベーションは後から追いかけてくる
  • 行動(自体)にはモチベーションは必要ない
  • 行動するのにモチベーションが必要だと信じることほど、危険な習慣はない

とまで述べています。

意思の力でも習慣化はできない?

意思や根性の力に頼ってしまうのもよくあるパターンですね。意思の力で自分をねじ伏せることの難しさは多くの人がご存知だと思います。

頑張らなければ!という思いに囚われるほど「やりたくない」気持ちが一層強くなって、やるべきかどうか悩み始めて決定疲れを起こします。ジョギングの例であれば、走る前に意欲が削がれて、結局「今日はやめておこう」と言い訳することになりそうですね。

もし走りにいけたとしても「やりたくないな」という思いが沸き上がりやすくなり、次からもその思いに囚われやすくなるでしょう。意思によって自分をコントロールするのは自分を苦しめる上に成果も出ない方法だと言えそうです。

『30日で人生を変える「続ける」習慣』(古川武士著)では、習慣化とは「自分が続けたいと思っていることを、意思や根性に頼らず、毎日の歯磨きのように楽々続く状態に導くこと」と定義しています。

著者である古川さんは、たとえそれが小さな習慣でも複利的に効果が増えていくから、最初はベビーステップ(抵抗なく始められるささいな行動)から設定していこう、と提案してくれています。

このように意思やモチベーションではなくて「達成可能な小さな習慣をとにかく継続しよう」という考え方が習慣化の常識になりつつあるんですね。

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“ばかばかしいほど小さい"習慣から始めよう

絶対に継続できる、ばかばかしいほど小さい習慣(スティーヴン・ガイズ)から始めるのが習慣化のセオリーです。

たとえばジョギングなら「5分だけ走ってみる」とか「ランニングウェアを着て数分間ウォーキングするだけ」というのもありでしょう。

この段階では成果はどうでもよいのです。「走りたくない」「無理をしたくない」「いままでの生活習慣から変わりたくない」という古い習慣の抵抗にあいますが、これを超えるために小さな習慣から始めていきます。

ちなみにばかばかしいほど小さい習慣という表現はスティーヴン・ガイズのものであり、古川武士さんはベビーステップと呼び、ジェームズ・クリアーはアトミックハビッツ(最小習慣)と呼びましたが、どれも意味は同じですね。

また『いつまでもデブと思うなよ』(岡田斗司夫著)がきっかけで昔流行した記録式ダイエットというものがありました。これはダイエットのために食事制限することなく、何を食べているのかをただ記録し続けるだけ、というダイエット法でした。

口に入れたものをすべて記録し、何を食べているのか自覚することで、自然に食事量が減り、最初のダイエット効果を得られる画期的な方法です。ダイエットを始めるなら記録することがベビーステップ・アトミックハビッツに相当するということになるでしょう。

そして、これらの手法に共通する最大のポイント、それが「成果と継続を分離して考える」という点です。

成果と継続を分離してしまおう

近年の習慣化界隈では、絶対にできる小さな習慣を継続する、とこの記事では繰り返してきました。

裏を返せば、私たちは継続することと成果を求めることを同時にやって失敗しているのです。

成果を求めるあまりできもしない難題を自分に持ち掛けて「今日から毎日12時間勉強だ!」「炭水化物は食べない!」「毎日ジョギング10km!」という風に成果ベースで習慣を決定しています。これが間違いのもとなんですね。

だからこそ、成果を度外視し、ひとまずは継続することに集中すべきなのです。

成果を度外視して継続に専念する一般的な事例

具体例を考えてみましょう。たとえば英語の勉強を続けるなら1日5分だけ英単語帳をめくる、瞑想を続けたいなら部屋を暗くして5分だけ座る、朝早起きを続けたいならとりあえず目覚まし時計だけセットしてしまう、というようなことが習慣化だと言えます。

これくらいなら誰でも続けられますし難しくないでしょう(難しければさらに難易度を下げて構いません)。とにかく毎日、歯磨きのように自然になじむまでただ続けること、これが習慣化です。

このような活動の積み重ねでは英語をマスターすることも、瞑想の効果を引き出すことも、早起きができる保証もまったくありません。ではこれがまったく無意味なのかと言えば、必ずしもそうとは言えないのです。

続けることだけに専念して習慣化に成功した私の話

実は、私自身も3年前に筋トレを習慣化したとき、この方法を実践していました。

当初筋トレがとにかく嫌いでした。

やる意味がわからないと心から思っていましたし、モチベーションは最初からほとんどありませんでした。でも筋トレがすでに流行していた時期でもあって、ダイエット法として取り込んだこともなかったので、なんとなくチャレンジしてみたくなったんですね。

やる気はありませんから最初は「週一回、腕立て伏せ20回を1セットだけやろう」と決めました。続けることに徹しようと決めました。

これに何の意味があるのかと不安になったときもありましたし、物足りないからもっとやりたい!と思うこともありましたが、そこは我慢して週1の腕立て20回を2か月くらい続けました。

そうすると不思議なんですが、わずかに身体が引き締まったんですよね。驚きました。成果が出ない程度の量を繰り返せば、実は小さな成果に繋がるのかもしれないな、と。これがきっかけで俄然やる気がでてきて頻度を週2回に増やし、胸・脚・腹筋・背中という風に部位を分けて自重トレーニングを始めました。

すると面白いことに3か月もしないうちにジムに通うようになり、マシントレーニングに励みます。楽しくなってしまったんですね。そして半年後にはバーベルやダンベルを使う「フリーウェイト」に興味が湧いてトレーナーに指導してもらってフリーウェイトにチャレンジします。

それ以来筋トレがびっくりするほど好きになって今でも(以前ほどではないものの)筋トレを継続していて、筋トレ嫌いの自分からすると驚くほどの変化になりました。

この私の話で伝えたい習慣化のポイントは次の3つです。

  • 成果を度外視して、継続することに集中していい
  • 物足りない、意味なんかない、と思えるくらいの活動から始めていい
  • 物足りなさは「もっとやりたい」というモチベーションを生み出す

この内容は近年の習慣化界隈の傾向と一致しますが、もはや誰でも取り組めるセオリーとして確立した感がありますね。これは覚えておいて損は無いと思います。

もちろん、実際の習慣化には細かいテクニックがあるのも事実です。

特定の条件をきっかけに行動を開始するイフゼンルール、すでに持っている習慣に新しい習慣を重ねる"習慣の積み上げ"、誘惑になりそうなものを片付けてしまう環境のコントロールなど、枚挙に暇がありません。

興味のある方は習慣化の本を手に取ってみてください。ジェームズ・クリアーの本が詳しいです。

習慣化とは「ばかばかしいほど小さな活動を、成果を度外視して、ただ積み重ねていくこと」。

さて、ここまでの話があなたにとって新鮮な話題であれば私もこの記事を書いたかいがあります。これをヒントに理想的な習慣化にチャレンジしていただければうれしいかぎりです。

一方でこの習慣化プロセスには致命的な欠点があることを既存の提唱者たちは言いませんし、むしろ軽視していることがあるように感じます。

これについては次の記事でもう少し深い話をしていきたいと思います!

まとめ

今回はジェームズ・クリアー、スティーヴン・ガイズ、古川武士、岡田斗司夫などの著書を参考に記事を書いてきました。

つまるところ習慣化は「ばかばかしいほど小さな活動を、成果を度外視して、ただ積み重ねる」という試みであり、小さすぎる活動が「もっとやってもいいんじゃない?」という焦らし役になって、それが「もっとやりたい」という気持ちをつくりだすのに貢献しています。

そうして、成果が出ないはずのところから意外な変化が生まれたりしてさらにモチベーションが増大して大きな活動ができるようになります。

モチベーションをはじめからあてにすることはありませんが、小さな活動をやることで生み出されたモチベーションを活用するのはこの習慣化の特徴といえるかもしれませんね。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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