【マルチ商法】なぜアムウェイは嫌われるのか?アムウェイで幸せになれるのか?
2020年5月2日
結局アムウェイで、幸せになれるの?なれないの?
マルチ商法をやってる知人に押し売りされた!変な人に会わされて人生を諭された!そんな経験はありませんか?親戚がマルチをやり始めてトラブルが増えた!…なんてのも聞く話。
このマルチ商法(以後、連鎖販売)。違法・犯罪行為かと言えばそうではありません。悪質マルチやねずみ講とは区別され、きちんと物品を販売するのであれば法的な問題はありません。
にもかかわらず、なぜ日本でこれほど嫌われているのか?彼らは洗脳された宗教集団なのでしょうか?この記事では嫌われている理由や問題点をざっくり見ながら、なるべく中立の観点から「アムウェイで、幸せになれるのか?なれないのか?」という点を考察してみます。
(この記事ではわかりやすくするために連鎖販売=アムウェイということで話を進めます。アムウェイって何?という方はgoogleにて。)
当ブログでは引き寄せの法則・ニューソートをメインに扱いますが、この界隈ではときどきアムウェイの名前が出てきます。
エイブラハムの教えで知られるジェリー・ヒックスさんは、アムウェイでナポレオン・ヒルのセミナーで成功を収めていましたし、ロバート・コリアーの引き寄せ本を監訳した中島薫氏も、アムウェイでの並はずれた成功者として知られます。
アムウェイはポジティブシンキングが思想のベースですが、これを個人が実践することとビジネスとして集団化することは全く異質。夢を見る人たちの希望を動力源にして拡大するネットワークビジネス(連鎖販売)は果たして人を幸せにするのか。それが当ブログでの関心ごとです。
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なぜアムウェイは嫌われるの?
嫌われる原因を作ったのは30年ほど前。アムウェイが日本でブームになった1990年代に、一部のディストリビューター(販売者)が成功して話題になり、多くの若者が成功者に憧れてビジネスに参加します。
それが強引な勧誘活動や自爆営業につながって社会問題に。それから30年近くたった今でも、アムウェイは安定して嫌われ続けています。
ブログ・フリーランス農家さんの記事『アムウェイとは?』の中では、ブログ主さんが体験したアムウェイな知人からの勧誘が詳しく語られています。ここで語られているように友達未満の知人から突然ご飯に誘われたらアムウェイの予感。
ブログ主さんはLINEか何かで誘われたのでわざわざ会ってあげたんだとか。とても優しい方ですね。私はそんなに優しくないので「権利収入」とかいう単語が出てきたらうっかりブロックしてしまうかもしれません。
上記の記事内では、コメント欄にアムウェイ・ヘイトが大量に投稿されていて情報に事欠きませんね。アムウェイがどんな会社かということより、ディストリビューターがとにかく嫌われている、という印象でした。
販売者への不信感や嫌悪感
ディストリビューター(販売者)は、狂信的で、洗脳されている感じ。そして強引な勧誘が嫌われるポイントです。さらにその勧誘によって周囲の人間関係がこじれてしまうといった実害が伴う事例も。そうなるとたまりませんね。
こういった事実が印象を悪くし、それに巻き込まれた人たちが「甘い夢を見ているだけの、ク×のような連中が嫌い」とか「アムウェイはネズミ講」などという苛烈な意見に発展させてしまっている、そういう流れに見えます。
プライベートにビジネスを持ち込まれる不快感
プライベートな関係・生活にビジネスを持ち込まれて踏み込まれる感じは心地よくはないでしょう。しかし公私混同なんて概念はネットワークビジネスには存在しません。売っていいのは売れらる覚悟のあるやつだけだ、みたいな理想論も通用しません。
連鎖販売に取り込まれた人もまた仕事とプライベートに境目が無くなり、生活そのものがアムウェイ化することに。この点での「宗教始めたの?」という揶揄は当たらずとも遠からずかもしれません。
なぜなら、自社の日用品を自分で利用すれば次第に切り離せなくなっていきますし、ディストリビューター自身がその価値を認めるなら、広い意味で「信者」だと言えるからです。
偶然を装った出会いにがっかり
ネットワークビジネスをやっている人たちは人との出会いの場所にもぐりこんで、こっそり勧誘を始めるもの。イベント・オフ会・パーティはもちろん、マッチングアプリでの出会いの中にも潜んでいるらしく、出会いのために集まった気持ちに水を差しにきてますね。
ブログ、オクです。の記事『あなたがアムウェイに勧誘されるのは…』では、管理人さんが出会いを求めてミクシーでイベント・パーティを開いたときのことを綴っています。
自分でやってみよう!!と、ミクシーで呼びかけてそのような会を2回だけ実施しました。
でも、2回で終了したんです。笑
なぜなら、Amwayのようなネットワークビジネスの方が多すぎて嫌気がさしたから。
…(中略)…
アムウェイ勧誘者は人が集まる所にいます。
人を集めるために様々なイベントを企画・開催し人を集めてから最後は勧誘に持っていきます。
これがアムウェイ勧誘の手口です。
最初から「アムウェイです」とは名乗りません。
出会いの場には、サクラやクレイジーな方がザラにいるので、そうでなくても多少は警戒します。
ようやくまともに付き合えそうな人がいた!と喜んでいたら、実はアムウェイさんでした、とななるとがっかり感が半端じゃありません。ババ抜きで負けて、ジョーカーが手元に3枚残ったとしても、こんなにがっかりしないでしょう。
…と、さんざん言ってきましたが、以上はあくまでノン-アムウェイな人々から見たときの話でした。
そもそも、夢を見ることは悪いことではありません。少なくともアムウェイの参加者は真剣であり、仲間を増やしたいとか、夢を叶えたいとか、価値を広めたいという思いをもって活動している人もいるはずです。
ちょっとくらい希望的な側面はないのでしょうか?
そこで、最近のアムウェイ事情について記事を1つ紹介してみたいと思います。
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ロハス志向の若者たちがアムウェイに
2014年の古めの記事ですが、キラキラ・ロハス女子がアムウェイに参加しているんだとか。(参考:リテラ アムウェイにキラキラ・ロハス女子….)アムウェイはいまや洗剤やフライパンだけでなくサプリメントや化粧品など、健康や美容に関連する商品を手広く販売しています。
アムウェイ製品を使っている(と知らずに)手料理パーティやサプリメント勉強会に参加するうち、「まわりにキラキラした人がいっぱい!ステキ!」みたいな魅力を感じ、アムウェイをやってみようという気になるようです。
この記事のライターは昔のアムウェイ事件を透かして懐疑的なタッチで書いていますが、ディストリビューター(当事者)のコメントはなんだか幸せそうです。
日本でも、アムウェイ会員限定でジェニファー・ロペスのライブがあったり、決起集会のような大きなパーティがあったり、ほかでは体験できないことも多いです。グループのみんなでハワイに行ったり、キャンプやバーベキューなんかも頻繁で、サークル活動みたいなもんです。
同記事 Bさんのコメント
アムウェーイ…じゃないですか?これ。私には馴染めそうにもないですが、ここに書いてあることが本当なら天国みたいな場所だということになります。
この記事から6年以上たった今、Bさんはどんな生活をしているのでしょうね。
アムウェイの公式は良心的な印象
≪出典:http://www.amway.co.jp/about/company/index.html≫
ディストリビューターもろともアムウェイが嫌われても、アムウェイの公式HPを見る限り良心的なことがたくさん書いてありました。この記事では中立に書いていくつもりなので、こちらも併せて紹介しておきましょう。
Q.アムウェイをやると売上ノルマに追われて精神的な被害を受けたりしませんか?
A.アムウェイ・ビジネスには、売上ノルマ、最低購入数量や月間の仕入れ金額、在庫などのノルマも一切ありません。…(中略)…何の製品をどれだけ仕入れて、誰に売るかというのもすべてディストリビューターの自由です。
巷の悪質なマルチ商法にありがちな「売れ残った大量の在庫を買い取らなくてはならない」という被害は起こり得ませんのでご安心ください。
アムウェイは自社製品に絶対の自信を持っていて、それを口コミで広げること・愛用者を広げていくことをモットーにしています。ノルマを課したり詐欺まがいの方法で売りつけることはしない、という方針が明記されています。
また、クーリング・オフ制度(100%現金返済制度)も用意されていて、売れ残った在庫に対するリスク軽減策も取られているようです。
Q.アムウェイについてよく知らないので、何か被害などに遭わないか不安です。
A.アムウェイ・ビジネスが直接被害につながるというのは、大きな誤解です。……「断りにくかった」「その気がないにもかかわらず入会せざるを得ない状況に追い込まれた」「報酬制度の説明が正確ではなかった」などという報告を受けたことはあります。
万一、そのような事実があった場合は、アムウェイはディストリビューターへ厳正な対処をしていますので、相談室のフリーダイヤルまでご相談ください。
アムウェイは不正な勧誘行為や法令抵触するような事案がないよう、独自の倫理・行動規範を用意しているようです。上記のようなディストリビューターの不正が報告された場合は、処分や教育などを徹底しているとのこと。
アムウェイという会社は日米はもちろん、その大企業っぷりときたら世界的ですもんね。なんでも東南アジアの田舎町にさえアムウェイなお店があるんだとか。日本で30年前に事件を起こしながらもいまだに広がり続けている、という結果を認めることも公平な視点では欠かせません。
ビジネスにも節度が厳しく求められるわけで、大企業が強引な勧誘や押し売りをするなどあってはなりませんから、ディストリビューターの教育にも必死なのでしょう。
でもアムウェイって宗教なんでしょ?
こういう意見もありますね。ディストリビューターにセミナーのビデオを視聴させたり、決起集会を開いたりしてるし、やたらアムウェイ製品推してくるわけだけど、それってもうポジショントーク超えてない?信仰してる?
そう思わせる強烈な熱意(圧)も、勧誘される側からするとちょっとした恐怖。連鎖販売の宗教性について論じる論文がありましたので、ちょっとだけ触れつつ検討してみましょう。
連鎖販売はまさに『アメリカンビジネス』
連鎖販売は、アメリカ的な成功を貪欲に求めるフロンティアスピリッツと、ニューソート(引き寄せ)でおなじみの「願いは叶う」的ポジティブシンキングがベースになっているとされています。
アムウェイはもちろん、メアリー・ケイ、タッパーウェアなどの企業もふくまれていて、アメリカ発祥のものがほとんど。もう、その形態もメンタリティも、まるごとアメリカンビジネスと言っても過言ではありません。
大阪大学大学院の木島由晶氏の論文(2008)によれば、連鎖販売企業の企業理念についてはいくつかの種類に分けられるようですが、アムウェイのような企業では、自分で道を開拓できるはずだという能力主義(開拓者精神)や活躍・成功できるという「夢」を売っている点などが際立ちます。
でも、宗教ではない。
製品の愛用が自己啓発を促し、自分を磨いていくのだという思想や哲学をも持ち合わせていて、売る人自身がさまざまな価値観を深く共有することが求められるため、宗教っぽさを醸し出すということになるわけです。
これはもう、ただの日用品メーカーではありません。単にモノを売って成功しようというビジネスではなく、そのメンタリティまで要求されるからです(人にもよるとは思いますが)。ちなみに上記論文内では、連鎖販売はニューエイジでも宗教でもないと結論していますが(詳細割愛)、
アムウェイ社の場合は、…(中略)…生活用品のすべてが「アムウェイ色に染まってゆく」と、それはもはや製品の愛用者ではなく、企業の信奉者へと近づいていく。
同論文より
という点はやはり指摘せざるを得ないようです。洗剤からサプリメントまで、幅広い生活用品すべてをアムウェイに置き換えることが合理的であり、熱狂的支持者にとっては心情的にも一致するところでしょう。
冒頭で述べたディストリビューターの狂信的印象は、その人自身がアムウェイ社を通して得た思想的影響そのものであり、それが「商品を売る(勧める)という行為」と分かちがたく結びつくとき、周囲からドン引きされる結果につながってしまうのでしょう。
結局アムウェイで、幸せになれるの?(まとめ)
アムウェイは業績を伸ばしていて支持を着実に増やしているようですから、参加それ自体を止める理由は何もありません。アムウェイにはキラキラした人たちがいっぱいのようですから彼・彼女らに惹かれ、「買ってもいいかな」「やってもいいかな?」と思うのなら、参加することもアリ。
しかし、もちろん悪評がついて回り、友達が減り、仕事もそんなにうまくいかないかもしれない、という覚悟も必要になります。いばらの道の予感がしますが、それは仕方ありません。
そのことを理解し、新しい人脈を期待したい人、仲間と未来を夢見たい人、アムウェイの催し物に参加してみたい人、仕事内容が自分の将来と関係ある人にはメリットがありそうなので、幸せになれるかもしれません(本人次第ですね)。
でも接客・販売・営業などはそうですが、多かれ少なかれ「あなただから、買うんだよ」という側面があります。自分が人に惹かれて商品を購入するように、自分もまたあらゆる人々を魅了する力の持ち主だという自信があれば、アムウェイな人生もアリかもしれませんね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
引用文献・参考URL
オクです。「あなたがアムウェイに勧誘されるのは”妥当な人”だから」
リテラ「アムウェイにキラキラ・ロハス女子が急増中で新たな危険性を指摘する声」
木島由晶(2008)連鎖販売にみられる「宗教性」の一考察-企業理念とニューエイジ思想との比較を通して-(PDFへ)
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