【引き寄せの法則の本】”原典”!アトキンソンの『引き寄せの法則』の内容を詳しく紹介!

アトキンソンの引き寄せ

この記事では「引き寄せの法則」の起源の1つウィリアム・ウォーカー・アトキンソンの本を紹介したいと思います!

米国ニューソート作家のウィリアム・ウォーカー・アトキンソン(1862-1932)は、思考の力は似たものを引き合うという「引き寄せの法則」を1906年に紹介しました。

アトキンソンの元祖・引き寄せの法則は今と少し違った観点から語られていて面白いのですが、それは一体どんな内容だったのでしょう?

今回は、邦訳書『原典完訳 引き寄せの法則』(パンローリング社)の内容を紹介しつつ、世界観・方法・この本の読み方の3つの観点から見ていきたいと思います。

※なお、原書は1906年に刊行された『Thought vibration of the law of attratction in the thought world』です。
また、アトキンソン自身についてはこちら↓

スポンサーリンク

アトキンソンの考え方・世界観は?

想像する男

アトキンソンの引き寄せの考え方は、思考はエネルギーであり、波のように伝播し、似たものを引き合う力を持っているというものでした。どんなものか、詳しく見ていきましょう。

思考は拡散するエネルギー

思考のエネルギー。それは、あたかも湖面に投げ入れられた石がさざ波を生むように、あるいは発せられた音波が四方八方に広がっていくように伝わっていくものとしてアトキンソンは捉えていました(本書p.32)。

心の中に怒りや憎しみなどがあれば他人の卑しい思いを引き寄せ、愛を心に思うなら、同じような愛ある他者や境遇を引き寄せることができる、そのような事態を引き起こすのが思考のエネルギーだと言います。

思考もエネルギーの現れの1つであり、磁石のように引き寄せる力を持っていることを知れば、それまでは分からなかった、さまざまな事象が起きる理由やそうなる原因がよく理解できるようになります。思考の持つこの働き、すなわち「引き寄せの法則」ほど、時間と手間をかけて習得する価値のあるものはほかにありません。

p.23

スピリチュアルに隠れた心理主義

彼は神秘的な概念を受け入れながらも、心理主義的な態度を貫いていました。

例えば「本当の自分」という言葉を頻繁に用いますが(p.54~)、これは「低次元の心の衝動」(肉体的欲求や怒り・嫉妬・恐怖など)に対比している言葉で、ハイヤーセルフのような神秘的な意味合いよりも「低俗ではない、高尚かつ理想の自己」という意味で用いているようです。

アトキンソンは「意志の力」についても重視しています。私たちは宇宙の意志(or大きな意志の倉庫)につながっていて、それらの意志は無限に供給されるものであり、それをただ自分の心に取り込んでいけばいいだけなのだ(p.55, p.63, etc.)というくだりが印象的です。

これも一見スピリチュアルですが、文脈から推し量ると、おそらくここで言う意志とは、意図することと、それに伴う強いポジティブ感情を含む用語だと考えてよさそうです(p.66など)。

つまり彼の考えは「理想に到達した自分を思うなら、何事かを成そうとする無尽蔵の(勇気・やる気・熱意・必死さといった)意志(≒気持ち)が湧いてくる」と理解するとわかりやすいでしょう。

※注釈
訳の問題なのか、当時の言葉のニュアンスなのかわかりませんが、本書では「感情」や「気分」という言葉をネガティブな意味でしか用いていません(p.110など)。

現代で言うところの「いい気分」とか「良い感情」が他の言葉に置き換えられて使われているかもしれないという点には注意したいところです。

”意志”と”心”

意志の力で心をコントロールし、ポジティブな思考を心掛け、悪習慣になりかねないネガティブ思考を避けることを重視しています。

本能的な動き方をする『心』に対して、意識的・自覚的に働きかけて思い通り動かす、それを実現する意識の作用を強調して『意志』と呼んでいるようです。彼は意志自体は鍛える必要がなく、鍛えなければならないのは心のほうだと考えるのが特徴でしょう。

さらに彼は、精神を意識的な思考の役割を持つ「能動的作用」(意志)と、ただ付き従うだけの「受動的作用」(心)に分けて、持論を展開します。思考したものはなんであれ、受動的作用として働き、繰り返されるたびに習慣的な思考として定着する。

ネガティブな思考を行うなら、それが自分の心に惰性的に定着して悪習慣を形成するかもしれない。だからどんな場合でもネガティブ思考を避けることを奨めています。

(嫉妬・恐怖・怒りなどの)感情はあなたにふさわしくありません。居るべき場所に居ろと言い聞かせましょう。…(中略)…それらはあなたの家来であって主人ではありません。

本書p.61

はじめは苦労するかもしれませんが、あきらめずに続けていれば、低次元の自分を克服できたというこの上ない満足感を手にすることができます。

本書p.61

スポンサーリンク

アトキンソンの引き寄せの方法は?

祈る男

アトキンソンが提案する方法は、日常のネガティブ思考を避け、ポジティブな思考に転換すること

方法らしい方法がまとまっているわけではないのですが、心のコントロール方法をピックアップしてみましょう。

アファメーションする(p.59,101)

「私を支配するのは本当の自分だ」

この言葉を日中に1時間に1回、心を込めて前向きな気持ちで繰り返します。ただ惰性と習慣と悪い感情に流されてしまうのではなく、自分が望む本当の自分になることを意識しながら行うことが大切です。ただ形だけ行うのではなくて、心を込めて言葉にすることを奨めています。

自己暗示する(p.69~)

「私は意志の力を使っている」

自分自身の意志は、無限の源である「宇宙の意志」とつながっていて、それを使っているのだという意味です。これをさきほどと同じように、1時間に1回口にします。意志力が必要な時には必ず言葉にしましょう。

思いを込めずに言葉だけを口にしても何の意味もありません。そもそも、思いがすべてであり、言葉は思いを掛ける釘にすぎません。

p.70

感情をコントロールする(p.110~)

人を憎む傾向があるなら、可能な限り愛を思い、それを行動に表していこう。
悩みがちな人には笑顔をつくって、物事を楽観的に考える練習をしよう。
やる気がでないことをしなければならない場合には「私は~をやりたい」と口に出して、それを楽しむ真似ごとやってみよう。

そうやって行動するのなら、ずっと上手くいくだろうと教えてくれます。

今の私たちからすると退屈な指導に感じられるかもしれません。一方で「真似をして楽しむ」というのはロンダ・バーンの勧める「ごっこ遊び」に、物事を楽観的に考える練習というのはエイブラハムの「波動の整理」の考え方に近いものがあります。

彼の思想は引き寄せのエッセンスを把持していて、これを軽視するなら大切な内容を見落とすことになります。感情を重視するというのは、ニューソートの中では珍しいほうですから、彼の言葉は慎重に吟味してよいでしょう。

この本をどう読めばよいか?(まとめ)

アトキンソンの功績は、思考を音波や磁石のような力に比喩し、引き寄せの法則という概念を明確に提案したことです。このアイデアを発明したのが彼ではないのかもしれませんが、この思想が100年後の世界に大きな影響を与えたことは間違いありません。

彼は心の働きについて非常に緻密に観察しているところが素晴らしいですね。意識作用(を含む感情)を意志と呼び、これを鍛えるのではなく、意志を介して心の習慣的性質を作り上げていくことの重要性を説いています。理想を追いかける気持ちの強さをも「意志」に含めて理解していたのだと思われます。

あえて批判するのなら、概念の割り当ての雑で体系化がゆるいこと、古いタイプの精神論(実際古いのですが)に終始してしまっているところが残念。また非常に男性的な思想で、(幸福よりも)成功を求め、弱者から強者になることを願い、克己心を持って努力を行い、ネガティブな感情を支配するといった言葉がつらつらとならびます。

現代の女性性の強い引き寄せの法則とは取り組みの姿勢がまったく異なりますが、これは好みの問題(あるいは個人の気質の問題)なのかと思います。ですから、こういった力強いアトキンソン的な考え方が好きな方はぜひ一読することをオススメします。

今回は紹介しきれませんでしたが、まだまだ思想的に注目すべき内容が本書には盛り込まれています。自分の心を観察し、引き寄せをやってきた方ならこの本の価値からくみ取れるものは数多くあるはずです。表面的な言葉にとらわれることなく、ぜひ内容を深読みしてみてくださいね。

参考

ウィリアム・W・アトキンソン(2013)「原典完訳 引き寄せの法則」(関岡孝平訳)パンローリング社.

スポンサーリンク